5月10日(脳脊髄液減少症患者・家族支援協会の中井会長も知らなかったさいたま地裁平成26年12月4日の判決,依頼者への報告,午後はさいたま家裁での調停)

午前5時に起床。
 一昨日注文したDVDの関係で,昨日,脳脊髄液減少症患者・家族支援協会の中井会長さんからメールをいただき,そのメールに対する返信メールの中で,この4月に判例秘書の検索をして,初めて知った(その前にした検索では掲載されていなかった)さいたま地裁平成26年4月6日判決のことを記載したら,今朝のメールの検索で,中井さんから昨晩遅く再返信のメールが届いていて,その中で,さいたま地裁の判決の写しを送って欲しいということが記載されていたので,PDFにして,送らせていただいた。
 中井さんも知らなかった,損保側の吉本医師の意見書の内容を鵜呑みにせず,ひとつひとつの問題点について,裁判官ご自身の頭できちんと検討しながら,脳脊髄液減少症の発症の事実を認めたすばらしい判決。
さいたま地裁判決.pdf 直
控訴されずに確定したのだろうか。
 こういう判決が隠されてしまっていたことに強い憤りを感じる。
 昨日の朝裁判所に行って提出してきた書証の中にもこの判決の写しを入れ,それと一緒に,この判決のことを当然知っていたはずの損保側の弁護士が某大学の法学論集に「論説」として投稿した脳脊髄液減少症関係の裁判例についての論説の中でも,このさいたま地裁の判決については記載されておらず,近年の裁判例は,すべて脳脊髄液減少症の発症の事実を否定との趣旨の説明がされているこの論説の写しも書証として加え,準備書面の最後に,損保側も裁判所当局も随分ひどいことをするものだとの趣旨の説明をさせていただいた。
http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/AN10005460/09127208_30-1-2_612-555.pdf#search='%E6%9D%89%E7%94%B0%E9%9B%85%E5%BD%A6+%E9%9D%92%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E8%AB%96%E8%AA%AC+%E8%84%B3%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%B6%B2%E6%B8%9B%E5%B0%91%E7%97%87%E8%A8%B4%E8%A8%9F'
(参考)
昨年ある会合でご一緒になった元最高裁判事,元東京高裁長官とのやりとり
 相手の方「遠藤さん,今どんな事件扱っておられるの?」
 私「いろいろな事件があるのですが,一番多いのは,脳脊髄液減少症関係の事件です。」 
 相手の方「どんな事件なの?」
 私「(説明)」
 相手の方「交通事故が原因で病気になったのであれば,損害賠償請求を認めるべきなのに,認めないというのはおかしいですね。」
 私「そうなんです。患者の方々は長い間苦しんで来て,経済的にも大変な中で,ようやく訴訟を提起し,一生懸命頑張ってきたのに,裁判所の判決は,どれもこれも脳脊髄液減少症の発症を認めることはできないというものばかり。全くお金にならない事件ばかりなのですが,こうした判断を変えてもらわなければと,患者さんのため,努力しているところなのです。」
 相手の方 「大変だね。頑張ってね。」

本年4月にも同じ会合で,同じ方にお会いしました。
その際の会話。
 相手の方「お元気そうですね。」
 私「相変らず,脳脊髄液減少症の事件で,一生懸命やっております。
 最近,脳脊髄液減少症の発症の事実を認めたさいたま地裁の判決が判例秘書の検索で見付かったのですが,この判決は,今年の初めに判例秘書で検索した時は掲載されておらず,他の判決雑誌などにも全く掲載されていなかったので,判例秘書の発売元のデータベースに登録されるまで,隠されていたのだと考えております。」
 相手の方「判決が隠されていたなんて,ちょっと信じられない話だなー。」
 私「そういうことはよくあるようですよ。
   一昨年にも,私が代理人として提起した年金記録訂正請求の義務付け訴訟が明らかに不適法と訴状副本の送達も行われないまま却下され(定塚裁判長),控訴審でも,訴状副本の送達と口頭弁論期日の指定と書証の取調べは行われたものの,全く納得できない理由で,不適法との判断を受け(福田裁判長),上告するとともに,一,二審の判決の写しを判例時報社と判例タイムズ社に送り,判例時報社からは登載予定との趣旨と読めるお礼状をいただいたのですが,その後,両誌には登載されず,被告となった国側の訟務月報にも登載されなかった(上告審は三行半の決定)ということがありました。裁判所からの要請で,隠されてしまったのだろうと考えております。」
 相手の方「(暫く無言)」



 先ほど(午前6時頃),依頼者宛に,昨日の朝,裁判所に提出した各書面の写しを昨夕レターパックで送らせていただいたので,今日着くと思う旨記載したメールを送信。
 本当は,今回書証として提出した大量の画像のCDについて,依頼者に見ていただいて,画像の説明も多少できたらということを考えていたが,他の事件の仕事もあり,依頼者においでいただいて画像を1枚1枚見ていただく時間までとれなかったので,その作業は,後日ということに。
 できれば,脳脊髄液減少症との診断の資料とされた各画像についての説明は,主治医の先生にお願いしたいのだが,先生がお忙し過ぎて,現時点では,お願いしても,無理のよう。
 今月20日の午後,中井さんが私の自宅兼事務所まで来て下さることになったので,なんとか主治医の先生に画像の説明や意見書を書いていただけるようにする方法について相談させていただきたいと考えているところ。

 本日のこれからの予定は,
  午後1時半から埼玉家裁で調停(第一回)。
  11時頃家を出る予定(浦和に着いてから食事の予定)。
  帰宅後は,別件の書面の起案。

(追記)
さいたま家裁から帰宅したのは,午後5時。
今日も戸籍関係の証明書が2通届いていた。
戸籍関係は,もう少しで全部揃いそう。
最後に相続人と判明した方々の現住所の確認のため,戸籍の附票の請求と依頼者ご自身に戸籍事項証明書と住民票の写しの交付請求をしていただけば,必要なものは全部揃う筈。

 あとは,金融機関に対する相続の手続きということになるのだが,受任の際の説明では,その時点で判明していたのは郵便貯金だけだそう。残高は不明のよう。
 念のため,他の主要銀行だけでも,預金口座があるかどうかの照会は,しておいた方がよいであろう。